さて今年もこの季節がやってきましたね。
今年も多くの作品を見ることが出来たのですが、
選出かなり悩みましたね~。
5つの作品はすぐに選べたのですが、
その作品の中で何話を選ぶかと、残りの5話分どの話を選ぶか、
10くらいの候補の中から5話絞るのは大変でした。
でも何とか選びましたよ~。
今年もaninadoさん集計よろしくお願いします!
今年も選出ポイントと選出理由を添えて振り返りをしました。
それでは私の「話数単位で選ぶ、2021年TVアニメ10選」です^^
『のんのんびより のんすとっぷ 第11話 酔っぱらって思い出した 2021年3月22日』
・選出ポイント 日々のほんの少しの変化
ついにのんのんびよりが完結しましたね。
この作品のアニメの作り方は特殊で、
1期ごとに1年間を描き切り、
また次のシリーズでは、その1年の別のシーンを描いていく方式で、
何度も同じ年を描いてきました。
そののんのんびよりが最後の最後で一歩時を進めるのですよね。
ちょっとうるっときましたね。
どの話を選ぶかは、10話、11話、12話でかなり悩みました。
前回のお別れとは違い、ほのかちゃんときっちりお別れをしたれんちょんの成長が光る10話、
「いつもと同じ道じゃないん(中略)いつもちょっと違って楽しいん」
とれんちょんが言ったように、
大人から見て何も変わらないような毎日でも、
子供たちにとっては機敏に変化を感じ取って楽しむことが改めて示された12話、
この2話も良かったのですが、
駄菓子屋にふとんを掛け直して、
寝かしつけるようにポンポンしてあげるまでに成長したれんちょんを受けて、
駄菓子屋が涙をする、長めの尺を取ったシーンのある11話にしました。
アニメならではの時間の使い方が活かされていましたよね。
暗く動かないシーンの最後に駄菓子屋が涙を拭って鼻をすすって終わる演出は見事でした。
私はれんちょんと駄菓子屋のやり取りが一番好きなのですが、
最高のシーンになっていたと思います。今思い返しても泣けますね。
お話全体としては、日常ものの中で、
変化することも良いことだと緩やかに教えてくれた良作だったと思います。
のんのんびよりは原作の後半でアニメ化しなかった話が多数あって、
私は特に運動会の回をアニメで見たかったのですが、
機会があればアニメ化して欲しいなぁとは思いますね。
『回復術士のやり直し 第11話 回復術士は、ノルン姫の蛮行に心を痛める! 2021年3月24日』
・選出ポイント 思考回路の一致
年間ベスト1作品を選ぶなら、間違いなくナンバーワンの作品。
理由は明確で、この作品の主人公のケヤルガと自分の思考回路が、
そっくり(性格診断で言うところのINTJタイプ)だからですね。
そもそもあまり世の中にいないタイプだと思うのですが、
その同タイプのキャラが主人公になっているので、
毎話毎話「こんな状態・状況ならそう選択して動くよね」と納得の連続でした。
世の中をより良くするために容赦しない意志、
報復はするが殺さない態度、非常に理解が出来ることばかりでした。
もっと世の中に多いタイプに生まれた人は、
主人公キャラが同じタイプにもなりやすいでしょうから、
こんな気持ちをよく感じているのでしょうね。
11話は、友を殺され特に大きな選択をするシーンがあったので選びました。
また楽曲がとても良くて、
久しぶりにダークな作品のOPを歌った栗林さんの
「残酷な夢と眠れ」で表現されている主人公の覚悟、
ARCANA PROJECTのEDの「夢で世界を変えるなら」の想像の広がり、
特にこのEDがドツボで、
この曲は一生何度も何度も聴き返すだろうなと思いますね。
もうすでに今年だけで何百回も聴いています。
作品はアダルトシーンの修正度によって3パータンが存在して、
その点でも面白い作品でしたが、
一番修正のきついテレビ放映バージョンは、
一体何が起きているのかさっぱり分からない時間が数分続くなんてこともざらで、
あまりに続くので笑ってしまう部分もありましたね^^
『オッドタクシー 第2話 長い夜の過ごし方 2021年4月13日』
・選出ポイント 今までにあまりないタイプの作品
今まであまりないタイプのアニメであったと思います。
全体の筋としては、謎解きがメインなのでしょうが、
それぞれのキャラの悩みや置かれている境遇が、
実に現代の若者らしい悩みで、キャラクターたちの等身を低めに作り、
どちらかと言えば子供向けのような動物の姿にして喋らせていて、
この20代~30代くらいの悩みと、かわいらしいキャラの組み合わせの作りは、
あまりないタイプだなと思いましたね。
そんな中でも2話のダイアン演じるお笑いコンビ、
ホモサピエンスの2人がラジオで繰り広げた会話が面白く、
かいつまんで話すと、
大衆受けを狙って分かりやすいものを作るか、玄人向けに尖ったものを作るかを
直球でぶつけてくるのですが、これは出来るか出来ないかは別として、
何かを創作しようと思うと必ず当たる問題ですよね。
この手の創作に関する本質を突いた会話がアニメでなされることってあまりないので、
ビビっと来ました。
その後ファンからのお便りが来て、
「他人の価値観を認めた上で、信念を貫き、結果を出してようやく表現者と言えるのでは」と、
結果の中身をどう捉えているかはさておき、真っ当な返事が来て良いシーンでしたね。
その後ホモサピエンスの片方のリーポーター業が大衆に受けて、あれやこれやあるのですが、
そこら辺も含めて、その後のやり取りも大変面白かったです。
『スライム倒して300年、知らないうちにレベルMAXになってました
第10話 吟遊詩人が来た 2021年6月12日』
・選出ポイント 大事にしたい気持ちを大切に
異世界転生してスライムを倒している間に無敵になったアズサ、
1人でのんびり生きていたら、あれよあれよという間に家族が増えてな作品。
この10話は、マニアックな歌を歌う吟遊詩人のククが、
活動を継続していくためにあれこれ頑張る話でした。
吟遊詩に詳しいフラットルテやアズサの同居人たちの協力もあり、
多くの人に届くように売れ線を作ったククでしたが、
ベルゼブブからの紹介でフェスのようなものに出てみたら、
あっと言う間に大人気を得ることになります。
でもその様子を見ていたフラットルテが一言、
「(それまでのマニアックな路線を)おまえが正しいと信じてやってきたのだから、
戻りたくなったら戻れば良いのだ(中略)好きなように歌え」
と言い切ったのです。大変素晴らしい発言でしたね。
作中いろんなタイプの歌詞をアズサの同居人たちが作って発表するシーンの楽しさや
「まずは戦うのだ、そしてこれからも戦い続けていくのだ」とのフラットルテの熱い発言、
「吟遊詩人だからとりあえず全部聴く」と、
マニアらしいフラットルテの発言も最高に良かったです。
私もやってきましたが、
とりあえず片っ端からチェックするはマニアの基本ですよね^^
もし年間ナンバー1話を決めるならこの話かなと思いました。
『フルーツバスケット The Final 第13話 いってきます 2021年6月29日』
・選出ポイント やり切った
フルバ最後までやりきりましたね~。
もうこの一言に尽きます。なので最終話を選びました。
原作の後半、生徒会のシーンが長くあったり、
草摩家の面々の心の回復と成長に時間が割かれていたり、
物語の全体の主人公である透ちゃんの出番が減っていくので、
前半とのバランスをどう取るのかなーと思っていたのですが、
上手く間引いて程々の量にまとめましたね。
3年に分けて放送して最後まで行き着いてくれました。
まずは加害者隔離が必須な場面で、
暴力を受ける杞紗ちゃんに対して強くなれと言い、
根本的な対策を間違っているシーンは原作と変わらず、
ここは食えない部分なのですが、基本的に良い出来だったと思います。
フルバのように少し長めの過去の作品でも、
極端に省略をせず綺麗に最後まで走り切れる好例が出来ると、
また類似のアニメ化が続いてくれるのではないかと期待が持てますね。
『チート薬師のスローライフ〜異世界に作ろうドラッグストア〜 第4話 本日の処方箋
その① ロクショウのソース その② エモーショナル・ドライブ 2021年7月28日』
・選出ポイント バンクシーンの楽しさ
異性界に転生した主人公が街外れの薬師になって、
いろんな問題を解決していく今作、
お話はコミカルで、とっても都合良く薬が出来ていく(笑)のですが、
毎話毎話の楽しい日常とテンポの良さが心地良いのですよね。
特に薬を調合する時の映像が毎話同じものを使うバンクシーンとなっていて、
この映像がちょっとウキウキする楽しい絵と音楽で、
あ~バンクシーンって良いなぁと改めて思いました。
思い返せば幼少期ここぞ!と気合の入ったバンクシーンを楽しみに見ていたものでした。
私はキングエレファンが団地から出てきたり、
ゲキリュウガ-がダムから出てくるが映像が特に好きでしたね。
ちなみにチート薬師のバンクシーンは全部が全部同じ映像では無く、
少しずつ違うシーンが挟まれているのも違いを探す楽しみがあって良かったですね。
選んだ4話は、
主人公のレイジのお気に入りの飲食店であるうさぎ亭の店主が、
新しく出来たライバル店に人気を奪われ引き抜かれそうになる話です。
それを森の動物たちの協力もあって、
主人公の調合の大逆転劇で、人気を取り戻すのですが、
いくらお金を積まれても、自分の調合したソースを売らない姿勢を見せました。
バンクシーンがある回であれば、
どの話を選んでも良かったのですが、キレの良い話だったので4話を選びました。
『小林さんちのメイドラゴンS 第7話 一般常識(みんなずれてます) 2021年8月19日』
・選出ポイント 子供たちの描写
武本監督が亡くなり、
続編はあるのか?と思われていましたが、
実現しましたね、メイドラゴン2期。
今回シリーズ監督のクレジットになった武本監督も喜んでいると思います。
まず一言…カンナちゃんがかわいい!!!
1期よりも幼く丸い声を当てるようになった長縄さんの演技もあって、
何時まででも見ていたい感じになっていました^^
カンナちゃんがかわいいだけで選んでも良かったのですが(笑)、
それだと選ぶに選べなくなってしまうので、他の観点も加味して選びました。
選んだ7話の後半は、授業の一環で班ごとに新聞を作ることになった、
カンナちゃんや才川を含む、女の子と男の子たちが学校探検をする話なのですが、
この話の中での子供たちの言動が、上手く表現されているのですよね。
いろんなタイプの子たちがごったになってわいわいすると、こんな感じになるよねぇと。
実際の子供たちの行動は、もっと突飛で脈略がないものですし、
誰が好きか嫌いかなんて、この年齢だとあまり気にしないと思うのですが、
よく取捨選択して分かりやすく描けているなと。
小林さんの作品自体には考え方の合わない部分も多いのですが、
この部分はよく出来ているなぁと感心しました。
『Sonny Boy 第8話 笑い犬 2021年9月3日』
・選出ポイント いつまでも考えていられる作り
この作品はレトロフューチャー感があって、
音楽で言うところのヴェイパーウェイヴのような、
懐古趣味や未来感がありつつも、確かに現代を意識している面白い作品でしたね。
江口先生のキャラデザ原案はかなり活きていたと思います。
1つ1つの表現や展開に明確な意味がもたらされておらず、
いくらでもお話の意味を考えられる展開であったのも、
最近はあまり無くなってきていたタイプの作品で良かったですね。
90年代後半のBS・深夜アニメなんてそんな作品ばかりでしたが^^
そんな中でも第8話は、犬になったやまびこが、なぜ犬になったのかを、
本人が語ったり過去の様子を描きながら進行していくのですが、
この話は全体でやまびこの「意識」を表現しており、
分かりやすいと言えば分かりやすいものの、
考えれば考えるほど分からなくなる部分もあり、
また1つ1つのシーンの絵が凝っていて、じっくり何度も見たくなる作りでしたね。
絵コンテ・演出・作監と斎藤圭一郎さんが一人で手掛けられ、
表現が統一されたことも大きかったかと思います。
お話全体は青春もので、
主人公がほんのちょっと考え方が変化したなって形で終わるのですが、
それを表現するために、随分壮大な話をやったものだなとも思いますね。
『おじゃる丸 第1906話(24シリーズ目 第49話) マリーのうすいお紅茶 2021年11月10日』
・選出ポイント 普段やらないことの挑戦
大きなお屋敷に住むマリーさん、
紅茶を飲もうとするも、未使用の紅茶のティーバッグが無く、今日はお店が休み。
薄い紅茶が好きなうすいさんにあげるように取っておいた
1回使ったティーバッグを使うかどうか悩みます。
マリーさんは今まで未使用のティーバッグしか使って来なかったのですが、
思い切って試しに飲んでみると、これはこれで美味しい。
その後うすいさんがマリーさんが薄い紅茶が好きと勘違いをして、
出した回数の違う薄い紅茶を飲むパーティーを開催し出します。
最初は戸惑っていたマリーさんですが、「まだ花になっていない蕾の香り」
など楽しむツボを教えて貰い、次第に楽しくなっていきました。
色々と飲んでいるうちに、その違いに面白さを感じて、のめり込んだのでした。
こんな愉快な話でしたね。
何でも試してみることは大事だなと改めて思いました。
私は「思い立ったが吉日」の言葉が大好きで、
思い立ったその瞬間になるべく行動するようにしています。
そうしないと興味が薄れて、やらなくなってしまうので。
これからもこのスタンスは大事にしたいです。
『やくならマグカップも 二番窯 第11話 自由・未来・きらめき 2021年12月11日』
・選出ポイント 日アニが帰ってきた!
この企画には感動をしました。
何が一番大切なことなのかをシリーズを通して追っていく様子、
日アニらしい日アニが帰ってきたなと。
作品全体に、
昔本橋浩一社長が大事にしていた精神が感じられる部分が多々ありました。
TVアニメシリーズの実制作を丸々行うのも久しぶりでしたので、
どうなるのかなと緊張していたのですが、杞憂でしたね。
結果的に分割2クールのような形になりましたが、
内容を考えると15分単位は程良かったと思います。
選んだ2期の11話は、美濃焼の偉大な先輩である亡き母の存在を前に、
どんな風に作品を作って行けば良いのか悩み続ける主人公の姫乃が、
家族や友人や地域の人々との関係の中で「私は私で自由に作って良いんだ!」と、
ついに気持ちが解放をされ、思うままに作品を作る話です。
作品を作ると同時に、
彼女は美濃焼と向き合う上で何が大切かに気付いたのですよね。
実に日アニらしい作品になったなと思いました。
今作は1期も2期も、音楽に長谷川先生、OP曲の作曲を和泉先生が手掛け、
ガンバルガーコンビが復活となり、
ガンバルガーが大好きな私としては、音楽面でも大変感動をしました。
和泉先生は久しぶりのアニメ主題歌の担当になりましたが、
これが1期2期ともとても良い出来で。私は1期の曲が好みでしたが、
2期も聴いているうちにじわじわ浸透してくる良い曲でしたね。
ただ今作は実写パート含め、多治見市の広報部分も強く出ていて、
名作アニメ劇場の頃のように、純粋な作品そのもので魅せる形には、
なり切れませんでした。それでもこの形が上手く行けば、
また様々な作品が映像化されるのではないでしょうかね。
10選はここまでです。
その他今年は「転生したらスライムだった件」が冬~秋と通して放送があって、
毎週楽しみにして見ていたなってのもありますね。
特に私は「転スラ日記」が、
1年を通しての日常が描かれており好みでした。
ちょっとパターン化し過ぎかなってのはありましたが。
また「無職転生 ~異世界行ったら本気だす~」は、
満を持してのアニメ化で、作画の丁寧さが目を見張り、
次の放送が楽しみでしたね。
お話の取捨選択もとても良かったと思います。
時間とお金を掛けただけありますよね。
続きが楽しみだと「蜘蛛ですが、なにか?」
も蜘蛛子さんの活躍を毎週楽しみにしていました。
今年はなろう系のアニメがたくさんありました。
10選にも多数選びましたが、来年はどうなるでしょうか。
新型コロナとの付き合いはまだまだ続きそうですが、
今年は2020年春以前の生活が少し戻る瞬間も増えて来て、
個人的にも止まっていた作業が進んだり、
年末にはそのことに関するすごく良いこともあったりしました。
全く元に戻っても生き辛いのですが、
また世の中が少しずつでも良い方向に向いて行って欲しいです。
庶民にとっての政情は最悪な状況が続いていますが、
前向きに生きたいですね。
こんな感じです^^
#TVアニメ話数10選2021