話数単位で選ぶ、2020年TVアニメ10選


この季節がまたやってきましたね。
昨年まで集計をされていた新米小僧さんに代わり、
今年からaninadoさんが集計をされるとのこと。
引継ぎとても嬉しいです^^大変ですがよろしくお願いします。

今年も選出ポイントと供に振り返っていきたいと思います。

それでは私の「話数単位で選ぶ、2020年TVアニメ10選」です^^



『うちタマ?! 〜うちのタマ知りませんか?〜
第7話 タマ誘拐される おったま毛 猫カフェ・ヴァイオレット 2020年2月21日』


・選出ポイント 一味変わった再アニメ化

今年もたくさんのリバイバルものがありました。
『魔術士オーフェン』のやり直しは森久保さんの再登板も熱かったですし、
『ダイの大冒険』は最後までアニメ化してくれそう!と今からウキウキです。

そんな中でこのうちタマは、タマ&フレンズを擬人化したシリーズ。
擬人化と言っても、作中の人間たちからは猫に見えているので、
視聴者だけが人の形として見えているような設定なのでしょうね。

ちょっと変わった再展開なので、
どうなのかなーと思っていたのですが、
実際見てみると、これがとても良いアニメ化で。
しっかりと昔のうちのタマ知りませんか?の要素が生きているのですよね。

特に今回選んだ第7話の『猫カフェ・ヴァイオレット』では、
隣町に出来た大人気猫カフェが3丁目をザワザワさせるのですが、
最初は敵対心を持っていたモモちゃんがそのカフェの人気猫のカイとの
交流を通してカイに惹かれはじめます。
しかしカイは飼い主が決まって遠くに行ってしまう。
カイがどんな気持ちで舞台に立っていたを受け止めた時には、さよならも言えませんでした。

この出会いと別れのはかなさの描写は、
まさに昔のうちのタマ知りませんか?で描かれていたもので、
精神が引き継がれているなと嬉しく思いました。

近年では宇宙一の無責任男(タイラー)を
女性キャラにして続編を描くなんて企画がありましたが、
「こんな風な変わった再アニメ化も悪くないなぁ」
「色んな広がりを作ることが出来るなぁ」と、
楽しみながら見ることが出来ました。



『ドロヘドロ 第7話 オールスター☆夢の球宴 2020年2月24日』

・選出ポイント マイナー作品のアニメ化

以前から友人と
「アニメはやらないのかな?商業的には微妙なのかも。でも絶対アニメに合うよね」
と話していたのですが、ついにアニメ化がなされましたね。

ファンの人数を考えたらかなり挑戦的な試みだと思うのですが、
なかなかの人気になって新しいファンも獲得できて良かったのではないでしょうか。

今回選んだ第7話はお話の筋からは入れることなく進めることの出来る話ながらも、
原作の林田先生が「人気回なので入れて欲しい」とお願いしてねじ込んだとのこと。
根強いファンあってのこそを考えたら入って良かったですよ。

物語の中盤に魔法使いと人間と謎の生き物が入り混じる野球大会が行われるのですが、
これがもうめちゃめちゃで、一言で説明するのは難しいのですが、
とにかくカオスなのです笑

魔法使いの死体が動いたり、グラウンドの泥沼に沈んで行ったり、
魔法で球が速くなったり、殺虫剤で出場者の虫を殺そうとしたり、めちゃめちゃ。
動かし方もこだわっていて球の走りが最高。

敢えて人気を狙ってカオスなものを作ろうとしても、
今年ですと『ジビエート』のようなチグハグな作品が出来てしまいますが、
商業的にパイが小さく上手くいくか分からないような作品でも、
今作のように確実な面白さのあるアニメや企画を上手く映像化すれば、
思いのほか人気が出るものなのですよね。

昨年から今年の頭にかけては、
TVアニメでは近年放映がなされない描写の多くあったバビロンがありましたが、
この作品もなかなか見られない過激で生々しい描写がたくさんありました。

昔の深夜アニメの混沌さや猥雑さを思い出させてくれましたね。
是非いろんなタイプの作品をアニメ化していって欲しいと思います。



『おじゃる丸 第1826話(23シリーズ目 第29話) うすいのハンカチ 2020年6月4日』

・選出ポイント 大事なことを選べること

「少女マンガで一発当ててお城のようなお家を建てること」
を夢見ているうすいさちよさん。
いつも少女マンガの所謂王道ストーリーを描こうとするも、
キレキレのホラーマンガを描いてしまううすいさんですが、
投稿先を変えるべきと言われて何年経つでしょうか^^

今回選んだのはそんなうすいさんが主役の回。
雨宿りをしているとイケメン男子が目の前に。
ハンカチを貸したら運命の出会いになって恋が始まるのでは!?と
思い行動に移そうとします。

しかし何度もチャンスがあるも、
なかなかハンカチを渡すことが出来ません。

何とかハンカチを用意でき、
ようやく巡ってきた大チャンスで、
目の前で小さな男の子が転倒、サンダルの紐が切れてしまいます。

イケメンにハンカチを渡すか、
男の子のサンダルを直してあげるか悩んだうすいさんは、
後者を選びハンカチを破って直してあげました。

うすいさんのやさしさが見える瞬間でした。
何かと世間とずれた行動をするうすいさんですが、
そのずれた感じが自分と似ているなと微笑ましく思うと同時に、
心根のやさしい彼女が幸せになって欲しいと思わずにはいられませんでした。



『ステイングベイビーズ
第4話 ほぼ放送事故で、飛び入りスペシャルゲストゲットだぜ! 2020年7月15日』


・選出ポイント 大胆な挑戦

新型コロナで生活が一変する中、
アニメ業界も音の収録が従来の方法で出来なくなったり、
集団で集まっての作画が難しくなったりと、
様々な影響が出てきました。

そんな中で放映されたフライングベイビーズのリモート版、
ステイングベイビーズ。

この作品はすべてがリモートで制作されていて、
作画も彩色もそれぞれが離れた場所から行っていました。

音の収録も声優陣が各々の自宅等離れた場所から
ネットを通して繋げて行い、
作品画面上ではワイプ表示がなされていて、
音に雑音が入ったり、
これで良いのかな?みたいな戸惑いがある中収録されていて、
なかなか面白い画面になっていました。

特に今回選んだ最終話とその前の話では、
飛び入り参加になったらしい速水さんが登場していて、
かなりのドタバタになっていました。

どこまで事前に取り決めがあったのかは分かりませんが、
セリフを入れるところを間違えていたりもしたので、
急遽入って貰ったのだと思われます。

もちろん雑な作りと言えばそうなのですが、、
昔のアニメで各話によってキャラデザが丸っきり変わってしまうような作画でも
味として楽しめたように、
商業アニメであってもこれくらいの緩さやバタバタ感があっても良いのではないのかな?と
自由度を感じつつ興味深く見ましたね。



『放課後ていぼう日誌 第4話 エギング 2020年7月28日』

・選出ポイント 日常のありがたさ

新型コロナの影響で鬱々とした日々を送っていた毎日で、
高校での釣りが活動内容のていぼう部での日常を描いたこの作品は、
大きな救いとなりました。

今回選んだ第4話は釣り道具を鉄道に乗って買いに行く話が前半のメイン。
車内での和気藹々としたシーンや、
主人公のひなちゃんがどんなウェアを買おうか悩むシーン、
ていぼう部に入ってくれたお礼にメンバーが帽子をプレゼントするシーンが続きます。
そして後半に買って来た衣服を着てみんなでわいわいとイカを釣ります。
最後にイカスミを被ってしまうのはご愛敬でしょうか笑

自分の高校時代の部活での買い出しやバタバタを思い出しつつ、
何てことない普段の友達との触れ合いのありがたさを強く噛み締めました。
今年は友達とも容易には会えない日々が続いていますからね。

この作品は命に対しての真摯な向き合いもとても良いです。
釣ってリリースをしないならばしっかり食べる。
〆るシーンもキチっと描き、命との向き合いを描いています。

舞台となった芦北町は7月の豪雨災害で大きな被害を受け、
作中に登場した場所も被災をしたようです。
新型コロナのある中の復旧は大変でしょうが、
長い目で支援をしていきたいですね。
私の住んでいる広島県も数年前の災害の復旧がまだまだ続いています。



『ミュークルドリーミー 第17話 恐怖のプチトマトマン 2020年8月23日』

・選出ポイント 往年の2人はまだまだ

サンリオのテレ東系新作アニメ、
今回はリルリルフェアリルで行っていた友愛要素は控えめで、
マイメロディのようにギャグ要素が強めです。

監督はチャチャやでじこでお馴染みの桜井さん。
これはギャグに期待しない訳にはいかないでしょう笑

選出した第17話はオリーブオイルと塩とコショウだけが友達の
プチトマトマンが登場の回です。
この回の脚本は横谷さんと絵コンテは大地監督。
そうチャチャの2人の共同作業なのです。

トマトが苦手なゆめちゃん。
プチトマトマンに襲われる夢を見ます。
現実でもたくさんのプチトマトが食卓へ。
みゅーちゃんも食卓にたくさんあるプチトマトで
プチトマト寿司やプチトマト大福など作ってしまい…。

その日のゆめちゃんの夢では友達のときわちゃんから箱いっぱいのプチトマトのお裾分け、
今井先輩のプチトマト栽培ロボから飛び出す出すプチトマト、
憧れの杉山先輩の弁当箱からあふれ動き出すプチトマトが強襲。

そして夢の中だけでなく現実でもムキムキになったプチトマトマンDXが登場。
プチトマトマン現実でも大暴れ、
街の人たちにプチトマトを無理やり食べさせまくります。
夢の中に入るとさらに多くのプチトマト料理が!

とにかくやりたい放題の回でした笑

杉山先輩の弁当箱から、
まるでアコーディオンのように溢れて動くプチトマトには大ウケでした。
しかし画面上に何個のプチトマトが登場し、何回プチトマトって言ったのでしょうかね。



『ふしぎ駄菓子屋 銭天堂 第5話 クッキングツリー 2020年10月13日』

・選出ポイント 子供向けにも混沌さを

TVアニメがデジタル化をして、
液晶テレビが家庭のテレビの種類として多く占めるようになって以降、
画面が明るいこともあってか、
画面上での暗さを活かした演出が減少傾向にあります。

また、お話そのものもダークなお話が減っていますよね。
ねるねるねるねが「怪しいお菓子」から「知育菓子」として
売り出し方を変えたのも、そんな流れの中の1つだと言えますね。

この銭天堂は児童小説のヒット作ですが、
不思議さや不気味さが全体に漂った作品です。

お話は子供向け笑ゥせぇるすまんのような話から、
今回選んだ第5話のように、
お菓子を購入した子供たちが救われ、
親が変化をしてしまう話もあります。
銭天堂店主の紅子さんは、
色んな効果のあるお菓子を子供や大人に売りますから、
一体このお菓子でどんなことが起きるのだろうと、
子供たちはドキドキして見ていることと思います。

お話の筋だけでなく、
画面上でも暗さの漂う場面がありますから、
緊張感が違いますよね。
特にこの銭天堂は、
彩色の方法もあってか、
暗さや黒さが際立つようになっています。
この暗さの活きた画面はとても良いですね。

近年ですと妖怪ウォッチシリーズの妖怪学園Yや
今年まで放送のあったゲゲゲの鬼太郎(第6作)が
おどろおどろしさが作中に溢れていましたが、
こんな風な奇妙で暗さのある作品って、
子供は特に喜んで見ますし、
想像の奥深さにも影響していくでしょうから、
定期的にあって欲しいなと思いますね。



『魔王城でおやすみ 第8話 姫と魔族の恐るべき悪夢 2020年11月24日』

・選出ポイント 劇伴の魅力

敵陣であるはずの魔王城で、
王女としての仕事から解放されたスヤリス姫が
伸び伸びと睡眠を楽しむ。

この設定は編集者さんが考えたそうですが、
良い仕事をしたなーと思いますね。
誰でも思いつきそうで思いつかない絶妙なテーマだと思います。
そしてこの設定で単行本17巻以上も描き続ける熊之股先生の
引き出しの多さにも驚かされます。

このおやすみのアニメ版なのですが、
個人的に大ヒットで、
放映中すべての話を2回以上見返し、
特に今回選出した第8話の「ア、なんとか君!?」の回に関しては、
ツボにはまって10回以上は見ました笑

何がそんなに面白さを増させていたのかな?と考えると、
まずは演出のコミカルさですね。
テンポや画面作りが軽妙でとても良いのです。

そのテンポを強化しているのが、
橋本先生の劇伴で、
これが絶妙に笑いを誘うのですよね。
久しぶりに作品のサントラの隅々まで聴きましたが、
私は「クエスト攻略」が特に好きですね。
姫が突飛な思い付きをしてクエストがババーンと出て、
さっそく動き出すときに流れるあの曲です笑。
これが流れると一気に何をやらかしてくれるのだろうとウキウキ気分に。

重厚な音楽と軽やかな音楽とが矢継ぎ早に繰り出され、
これが強弱を上手く作っていたのだと思います。

またスヤリス姫役の水瀬さんのけだるい感じの演技や、
魔王タソガレ役の松岡さんの振り回され感の演技もとても合っていて、
違和感なく楽しめました。

作品全体を見渡すと、
姫は純粋に素直に分け隔てなく生物を見ることが出来る人物で、
自分が思うままに動いているだけなので、キツイ発言に繋がることはあるものの、
魔王タソガレの目指す人間と魔物が融和された世界との目的とも合致して、
お互いの交流と両生き物の未来への希望が見えてくる、そんな魅力もありますね。

アニメではアニメ化しやすい城から移動をする話なども
巻を飛ばして使用されましたが、
まだまだ魅力的なお話はいっぱいあるので、
是非2期もやって欲しいと思いましたね。



『ご注文はうさぎですか? BLOOM
第8話 スタンプ スリープ スタディ スマイル 2020年11月28日』


・選出ポイント 原作のエピソードを膨らませる構成  

今年は『恋する小惑星』『球詠』『おちこぼれフルーツタルト』と、
きらら系アニメが2年ぶりに多めの年でした。

そんな中でごちうさは第3期になりますね。

私はごちうさが相当好きで、
始まる前からかなり楽しみにしていました。
ごちうさに登場するメンバーの成長とそれを受け止める繋がりと環境。
理想の世界がここにあるなとよく思います。

ごちうさは4コマ感を無くすようにお話を繋げているのですが、
今回のシリーズも原作を丁寧に組み直し繋ぎ合わせ、
中心となる物語に深みが出るように構成をしています。

選出した第8話は主にリゼちゃんの成長を描いた1話。
リゼちゃんが将来の夢をお父さんに話したら笑われてしまい、
ラビットハウスに家出をしてくる話です。

合間には受験に関する話やチマメ隊の成長の話がさしこまれました。

この話は原作ではあっさりした終わり方をするのですが、
アニメではリゼちゃんとリゼちゃんのお父さんのやり取りが入れられ、
リゼちゃんの成長を心から喜んでいるお父さんが描かれました。

この回はリゼちゃんのファンだけでなく
心に響いた方が多かったのではないでしょうか。
きらら系が大好きな友人も大絶賛の回でした。
私もしばらく感動して放心状態でした。

時間を掛けてどのようにお話を構成するのか検討しているのでしょうね。



『神様になった日 第11話 遊戯の日 2020年12月20日』

・選出ポイント 思春期向けアニメの必要性

P.A.WORKSとKeyの麻枝さんがコラボしたアニメの第3弾。
前2作と同じく麻枝さんお得意の思春期モノが展開されました。

作品は一言でまとめるとものすごく「青くて甘い」ですよね。
そんな意識で上手くいくのかなってことにも突き進んでしまいますし、
また、こんなことはあり得ないよねって言う突飛な設定が色々と出てきます。
「全知の能力を備えたパーツが脳の中に組み込まれている」や
「どんな謎でも解いてしまう天才ハッカー少年の登場」などなど。

しかし物語はそれを圧倒する一途さがありました。
主人公や周囲のキャラクターの、
一緒に暮らしていたひなcを救いたい
熱い思いがそれを凌駕していました。

このような若者ならではの熱さは、
その時期を過ぎた人たちからは、
恥ずかしさや照れから小馬鹿にしがちですが、
でもこんな作品って、
思春期にはそれはそれは深く感銘をして、
いつまでも心に残るものですよね。

今回選んだ11話はひなcと一緒に過ごしたいと願う
陽太くんの思いが爆発をする回で、
それはそれは清涼としていました。

今作は全体のバランスもとても良かったです。
P.A.の作品は色んなキャラの思いを詰め込み過ぎてしまい、
全体的にぼやけてしまうことがよくあるのですが、
今回は陽太くんを中心に、
杏子ちゃんとひなちゃんに関する物語に絞っており、
ブレることがありませんでした。

主に前半の話に展開が重くなり過ぎないように入っていた
ギャグも良いアクセントになっていましたね。
麻雀回のウソ役は、
作っているほうも相当楽しんでいたのではないかと思わせました笑

本当はもう少し教育的な部分のある思春期向け娯楽作が
TVアニメにもあって欲しいとは長年思っているのですが、
昨今は思春期世代に直球で響かせるTVアニメ作品すら減少傾向な中で、
少しはこのような作品がないとなと改めて思いました。



ここまでが10選です。

最後に惜しくも選外になってしまった2作と、
少し触れておきたい作品について記しておきます。



『織田シナモン信長 第4話 雨音は戦の調べ〜始まりはいつも雨〜 2020年2月1日』

今年も『けだまのゴンじろー』や『群れなせ!シートン学園』と、
ギャグ作品は豊富でしたが、今作品もたくさん笑わせてくれました。

堀内さんに古川さんに玄田さんなどのベテラン声優が、
新人声優に化けて出演したり、コミカルなEDテーマを歌ったり、
楽しい演出がある中で、
特に第4話の2.5次元舞台に熱狂的にはまっているアイcが絶賛するミュージカル
「剣刀演舞」の「エターナルずんだ、えだまめフォーエバー」なる歌が、
あまりに面白く爆笑をしていました。
上洛遅刻はかなり怖いと思います笑

心の底から2.5次元を好きな人からはバカにされていると思うかもしれませんが、
それだけ2.5次元が定着してきたことの現れだと思いますね。

お笑いでは2.5次元の形態模写ユニットなんてのも出てきていますよね。

またこの作品のカラーのタッチがちょうど17~15年くらい前のタッチに
どことなく似ており、少し懐かしさを感じました。



『宇崎ちゃんは遊びたい! 第9話 宇崎月はときめきたい? 2020年9月4日』

昨年献血ポスター騒ぎで話題になった宇崎ちゃん。
宇崎ちゃん自体に思い入れは特にないのですが、
これはおかしいだろう!と思い、献血に向かったところ、
無確認で体重に合わせた多量の血液を抜かれふらふらになり、
その後気管支炎になって寝込んで、
その後の予定が危なくなるなんてことがありました。

上記は余談笑なのですが、
新型コロナ騒ぎ以降に遠出は難しい中で
(撮りに行かなければならない場所がたくさんあり、今も困っています)、
少し落ち着いていた時期に、
隣の県の鳥取県には行くことができたのですが、
その時に鳥取空港も訪れることが出来て、
それがちょうど第9話の鳥取空港に到着する回の放映があった直後だったのです。

意図せずして聖地訪問のようになり、
現地でWi-Fiを繋いでアニメを見ながら、
このカットはここだね~なんて友人と話しながら順繰りに見たりました。
聖地巡礼の面白さを再確認しましたね。
ちなみに現地にはまだ?ポスターが1枚貼ってあるだけでした。



そのほか気になった作品としては『神達に拾われた男』ですね。
今年もなろう系の作品はたくさん放映がありましたが、
この神達に拾われる男は、特にご都合展開が強めでした。
原作やコミカライズでは、
もう少し「なぜ彼がそのような状況になっているのか」に答えがあるのですが、
アニメ版ではただただ何をやっても理由なしに上手くいくように改変されていましたね。
今年ですと他には『八男って、それはないでしょう!』もご都合展開が強めでした。

こういった作品が出てくるのは、
それだけ社会が閉塞して、
息苦しい思いをしている人が少なくないからでしょうが、
本人の責任とは関係なく、資本家たちの意図が反映され
「いくら頑張ってもどうにもならない社会」に成っている時に、
その社会を変革していくために、労働者なら労働者なりに、
社会を変革するための制度を整えると宣言し、
実行してきた政党(日本ですと野党共闘各党など)を
支持すべきなのは自明なのですが、そこまで動けない人が多い。

動けないから、何とか息抜きをしようと、
ブラック企業で一所懸命頑張ってきた自分が、
転生先で自然と出来ることを行うだけで、
周囲からすべてを受け止めて貰える作品に浸ってしまう。

また、自分が陥った理由を社会の構造ではなく、
何でもかんでも「自分が理由」にもっていってしまう意識なので、
転生先でもそれは変わらず、
「それは甘えではないのだから、仲間たちにもっと頼りなさい」
と言われる始末で、見事に通読道徳の罠にハマってしまっているのですよね。
実に日本らしい作品だなと思わせます。

これらの作品を見て心を癒しつつ、
明日への変革を意識するのが健全なのでしょうが、
どうせ何をやっても変わらないと、
冷笑に意識が移ってしまう人が多いのかもしれません。

冷笑と言う観点ですと『魔女の旅々』はとても気になりました。
彼女は魔女になっていろんな土地を旅するのですが、
何か困っている人がいても、あくまで私は私のスタンス、
その場で協力はするものの、後のことは知らないと非常に冷めているのですよね。

同じような作りでしたら、
例えばキノの旅であったら、
もう少し他者意識があって、積極的に目の前の相手を救おうとしましたよね。
前任者のキノは、今のキノを救って亡くなりました。

何をやってもうまく行き辛い社会で、
成功をしたのは自分が上手く行ったから、
上手く出来なかった人は知らないとの、
自分のことで精いっぱいの意識。
このような他者のことを考える余裕すら無くなった人の意識と、
何とか自分だけでも成功したいとの思いが、作品を支えているのかもしれません。

本来ならば、自分のことだけでなく、
回りの同じく困っている人のためにも動くことが、大人としての行動ですよね。

色々と社会情勢がよく反映されているなと思いました。



こんな感じです^^

#TVアニメ話数10選2020