今年も10本を選びました。
結果的に昨年より多角的な視点で選ぶことになったので、
選出のポイントをそれぞれ書き加えてみました。
1年間どのようにアニメを見てきたかの振り返りが出来て
大変良い企画ですよね^^
それでは私の「話数単位で選ぶ、2019年TVアニメ10選」です^^
『臨死!!江古田ちゃん(2作目) 第2話 2019年1月15日』
・選出ポイント 企画の面白さ・多様な視点や映像
全話が違う監督によるアニメ化の面白い企画。
プロデューサーの片岡さんの人脈なしには実現しなかった企画ですね。
何年も前から口説いた監督もいたようです。
江古田ちゃんを内から見たり外から見たり、
一面を強調してみたり変わった手法で表現してみたり。
江古田ちゃんを多角的に見ることに成功していますね。
第10話の長濱監督の回では江古田ちゃんたちの「分身」となった
笹岡さんが実際に演じた映像をアニメに変換していて、
何度も見返す映像の面白さでした。
今回選んだ第2話は江古田ちゃんを内面から見てみる回で、
脚本の岡田さんの原作の話のチョイスと組み合わせが
江古田ちゃんの内面を浮き上がらせる絶妙なもので、
またそこにギサブロー監督の間合いが組み合わさって、
複雑な彼女の心理がとても上手く表現されています。
『フルーツバスケット(2作目) 第5話 勘違いをしていました 2019年5月4日』
・選出ポイント 原作の正面からの受け止め
今回のアニメ化は前回のアニメ化とは違い、
フルバの原作を真っ直ぐに描いています。
原作者の高屋先生が噛んでいるのも大きいのでしょうね。
大地監督版は深刻になりそうなシーンをコミカルにしてテンポを重視しており、
それはそれで良いアニメ化になっていたのですが、
2回目のアニメの素直な描き方をとても気に入りました。
第5話は透ちゃんと草摩家の面々との距離がぐっと近付く回で、
いつまでもこの関係を見ていたいなと思わせてくれます。
暖かい雰囲気を演出する描写がとても心地よい作品になっていますね。
『おじゃる丸 第1763話(22シリーズ目 第26話) 小町パパのしれん 2019年5月30日』
・選出ポイント キャラを掘り下げた脚本
この回は「まだこんなに面白いお話が!」と唸りました。
いつも同じ髪型を指定する街の人たちの髪を切り続ける毎日に、
バッサリ気持ちよく、特に好きなキャラクターのように切らせてくれる
お客さんを求めていた小町パパ。
その小町パパのお店にまさにその願い通りの要求を求めてきたのが、
髪のない電ボだった!なお話。
1700話を越え面白いお話は出尽くしたなんてことは全くなく、
キャラそのもの掘り下げとキャラ同士の組み合わせで、
まだまだお話が作れるなと感じさせてくれる回でした。
『それいけ!アンパンマン 第1464話
アンパンマンとはみがきこちゃん/フランケンロボくんとちゅらおばあ 2019年8月9日』
・選出ポイント 長年の功績
増岡さんの演じるジャムおじさんの最後の登場回。
31年も続けば声優の交代も当然あるもので、
肝付さんや鶴さんのお別れに続いて、
増岡さんはご自分から降りられる決断をされましたね。
あのふがふがっとしたジャムおじさんの声があるとないとでは、
作品の雰囲気に大きな違いが出てくるなと思います。
アンパンマンは最初の最初から見続けていますが(近年はとびとびですが)、
やなせ先生が亡くなり、声優陣も徐々に変わっていく中で、
信頼感のおけるスタッフさんが、
この先どう変えないでいくか、どう変えていくのか、とても楽しみです。
『ポケットモンスター サン&ムーン 第139話 誕生! アローラの覇者!! 2019年9月15日』
・選出ポイント 長期シリーズものならではの感動
「サトシがついにリーグ戦に勝った」この一言が選んだすべての理由ですね。
22年間様々な経験をしていく中で、ついに勝ち取った勝利。
改めて噛みしめてみると、ついにやったか…と。長い旅だったねと。
サン&ムーンの次のシリーズでは主人公がサトシを含め複数になり、
サトシの物語はひと段落がついたとも言えますね。
『からかい上手の高木さん(第2期) 第11話 歩数/花火/お土産/約束 2019年9月15日』
・選出ポイント アニメ版ならではの原作との相違
高木さんのアニメ版は原作版とはちょっと違い、
恋愛の描写に力を入れていますね。
これは授業中のコミカルなやりとりがアニメだと嘘臭くなってしまうなどの、
分量の問題もあるのだと思うのですが、
全体的なバランスを考えた時に、単話でのからかい合いの話の連続よりも、
一本筋の通った恋愛過程を入れたほうが厚みが出るとの判断かと思います。
高木さんや西片のかわいらしさを強調する意味もあるのでしょうね。
2期では1期やOVA以上にお互いの距離の近付き合いが描かれていて、
その距離がぐっと縮まるのがこの11話でした。
アニメ版はアニメ版で良いなと思いながら楽しめましたね。
『旗揚!けものみち 第3話 家出少女×襲撃者 2019年10月16日』
・選出ポイント アニメならではの勢いのある描写
原作の小説やマンガよりも勢いが出て面白くなってしまうような
アニメ化けする作品が時々あるのですが、この作品もまさにそうだと思います。
主人公の源蔵が唐突に繰り出すプロレス技がものすごいスピードで、
理性より前に体が動くこの描写だけで面白さが爆発していますね。
源蔵の獣にデレデレになってしまうシーンの小西さんの演技分けがまた楽しく。
第3話ではマスクをしている時は誰だか分からないなどの
ツッコミどころのあるプロレスあるあると、
激しいプロレス技、獣好きの主人公のギャップ、花子のとぼけっぷりなど、
全体のメリハリが効いていて、大笑いしながら見ました。
『バビロン 第7話 最悪 2019年11月18日』
・選出ポイント 最近減少傾向の表現への挑戦
この作品を深夜とは言えテレビで流せたことは大きな意味があると思います。
OVA全盛時代や深夜アニメが増え始めた初期の頃に比べ、
スプラッターものやバイオレンスもののアニメは減少傾向でしたが、
直接的ではなく精神的な描写の比重が大きいとはいえ、
良いチャレンジだなと思いました。
第7話は特に残虐なシーンが並んでおり、覚悟をしてみるべき回かもしれません。
『ラディアン(第2シリーズ) 第8話 時の森のセト 2019年11月20日』
・選出ポイント 時代性・どう動いていくかの例示
全世界的に人の流れが流動的になり、移民の多く生まれている今の世の中で、
より違う他者とどう向き合っていくかを考えるに当たって、
とても良い作品だと思っています。
第2シリーズでは主人公のセトが自分の攻撃的な力に対して
自分自身や他者とどのような関係を築いていくべきかを
よく掘り下げているのですが、
第8話はその力をきっかけに距離を感じてしまった
セトとメリがお互いを深く理解し合える回になっています。
発達障碍者である自分も、他者と違う部分が大きいですが、
うまく共調しあって生きていきたいなと思いますね。
『放課後さいころ倶楽部 第11話 みんなのゲーム 2019年12月12日』
・選出ポイント 流行・全体のまとまり
近年ちょっとしたブームになっているボードゲーム。
この作品はそのボードゲームがテーマになっています。
全体のお話の筋の中に、
いろんなボードゲームの紹介が入ってきていて、
自分もやってみたくなるような楽しさがありました。
全12話の制約がある中で、
みきcの心の成長と、みどりcのボードゲームに向き合う気持ちの変化と、
それぞれのキャラクターの係わり合いや変化が上手く描かれており、
特に11話ではそれまでの経験や変化を踏まえてのみどりcの
ボードゲームに対するより深い理解が示されており、
単体のお話として見ても、全体のお話として見ても
バランスが良いなと思わせてくれました。
構成の上手いまとめ上手なアニメでしたね。
こんな感じです^^
#TVアニメ話数10選2019